【言葉が残す一生の傷と一生の支え】

 

3月に開催した詩展in京都「明日のための京のうた」での出来事。

大工歴45年という60歳くらいの男性が来場してくれました。

これはその大工さんの過去のお話。

詩展に展示している作品の中に

story「言葉の温度」という保育士時代の園児のエピソードを綴った作品がありました。

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その作品の前で座り、
じっくりと眺めたあと
こう伝えてくれました。

「保育園ですごくいい経験をしてきたんやね。大人は、自分の考えで決めつけて子どもに話す人もいるからね。
私も小学生の頃に先生から言われた言葉が今でもずっと忘れられないトラウマですわ。」

小学生の時、担任の先生から言われた言葉にすごく傷ついてトラウマとして残ってるというのです。
50年も前の一言がです。
数年前までは、夢にまで出てきてうなされていたそうです…

どんなことを言われたのか。

「あんたは勉強出来ん子やから授業受けんでいいよ」

 

授業中にそう言われたそうです。
その言葉が少年の心を深く傷つけました。

でも、そんなある日、
他の先生の言葉に救われます。

「あんたは運動神経がいいねぇ」

先生が自分の事を認めてくれた。
その一言だけが救いで今まで生きてこれた。
大工として45年頑張ってこれたのもその一言があったから。

涙をうかべながらそう言っていました。

そして、もう一つ
忘れられない出来事を教えてくれました。

小学生の時のある日、
担任が家に訪ねてきて母親にこう言いました。

「あなたの息子さんは、勉強ができないから特別学級に入れた方がいい。」

 

その時、本人はふすまに耳を当てて
母親が何て答えるかドキドキしながら
聴いていたそうです。

母親が答えます。

「あの子は、お腹がすいたらちゃんと家に帰ってきます。挨拶もちゃんとできます。特別な子ではありません。大丈夫です。

 

そう言って担任を帰したそうです。

あの時、大丈夫ときっぱり言い切ってくれた
母親には本当に感謝しかない。
と語ってくれました。

この話を聞いて、
改めて言葉の持つ重みと力を知りました。

心に一生の傷を残す言葉があれば
心の一生の支えになる言葉もある。

 

子どもと関わる大人はこの責任を忘れてはいけないと思います。

そして、
詩人の自分がするべき事は、
「言葉は心の一生の支えになる」ということを信じて作品を書き、届け続けること

そう心に決めました。

大工さん、
大切なことを教えてくれてありがとうございました。
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2016.3/22

2 件のコメント

  • 詩太さんの言の葉は、以前からとても気になっていていました。
    今たまたま目にする事が出来読ませて頂いて心臓の鼓動に反応するかの様に自然に涙が頬を伝わりました。
    そして、自分の思い出も重ね見て涙となって流れたようです!
    これからも素敵な言の葉を綴って下さいね。
    楽しみにしてます!(^-^)

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    ABOUTこの記事をかいた人

    詩太 / u-ta

    詩太(うーた) 詩人・アーティスト あとりえ~温~ 代表 1987年生まれ 北九州市在住 『詩とArtで人の心と人生(日々)を豊かにする』 『子どもを取り巻く環境の一因として子育てに貢献する』 ということを目標に、表現・活動を行っている。 また、元保育士の経験を活かし、 子どもの将来を支える幼少期の[意欲・好奇心]に火をつけるため【書×こども】という活動を行っている。 死ぬまでにどれだけの人に感動・喜び・温もりを与えられるか挑戦中。