詩太のポケット詩集

「うーた」 × 「 ヒト・モノ・コト」で生まれる詩と物語

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“かもしれない”という余白に浪漫と夢を描く~一羽の鳥とおじいさんの物語~

   

これから綴るエピソードは、
先日、門司港で実際に遭遇した
1羽の鳥とおじいさんのお話。

【償い】(仮題)

 

門司港の船着き場で
1人のおじいさんが
魚釣りをしていた。

すると、
そこへ体長1メートルくらいの
1羽の鳥が飛んできて
おじいさんから3メートルくらい
離れた場所に
とまった

 

おじいさんに
驚いた様子はない
無言のまま
釣りを続ける

 

言葉では上手くいえないけど
鳥とおじいさんの
不思議な空間と距離感に
惹き付けられた

 

それから
1~2分たった頃かな?

おじいさんの釣竿が
ググッとしなり
魚がかかった

ぐいっと竿をふりあげながら
慣れた手つきで
リールを巻く

釣れたのは10㎝くらいの魚

喜ぶわけでもなく
淡々と魚の口から
釣り針を外していく

 

その時だった。

 

魚をバケツに入れるかと思いきや
ぽいっと鳥の足元へ投げたんだ

でも、
鳥は驚きもせず
当たり前のように
足元の魚をくわえて飲み込んだ

おじいさんは
その様子を見るわけでもなく
次の餌を針につけ
釣りを続けていた

 

あぁ、これが
この鳥とおじいさんの
日常なんだ

自然とそんな感覚に浸ってると
鳥が歩きはじめた

ひょこっ、ひょこっ…

あれ?
片足を引きずっている

怪我をしているようだ

引きずっている方の足に
キラリと“何か”
光っているのに気が付いた

よくみると、
その“何か”

足に刺さった釣り針と
絡まった釣糸だった


一言も台詞のない
この5分ほどのエピソード。

あなたならこのエピソードに
どんなタイトルをつけますか?

そしてどんな背景を
想像しますか?

もちろん答えは
おじいさんと鳥の心の中にしかありません。
おじいさんの行動もただの気まぐれだったのかもしれません。

ただ、
その“かもしれない”っていう余白
想像を膨らませるのが
好きなのです。

 

 

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